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業界の常識を変える営業・マーケティング向け動画サービスLOOVとは?

今回は、株式会社LOOVの代表取締役 内田雅人さんにインタビューさせて頂きました。株式会社LOOVは、営業・マーケティング向けに対話型動画(インタラクティブ動画)を簡単に作成することが出来るサービス「LOOV」を提供しています。

この記事では、サービスリリースに至った経緯、日本の営業現場での動画活用状況と今後の展望について、迫ってまいります!

ー本日はよろしくお願いいたします!
まずはじめに展開されている営業・マーケティング向けの動画作成サービス「LOOV」について簡単に教えてください
 
LOOVは営業・マーケティング担当者向けの動画作成プラットフォームで、視聴者の属性に合わせて内容が変化するインタラクティブ動画を簡単に作ることが出来ます。いつ・誰が動画を視聴したかなどの顧客データを収集することも可能です。

LOOV紹介動画:

ー相手に合わせて動画の内容が変えられるのは画期的ですね!
続いて、簡単に内田さんのご経歴についても、お教えください。

2010年に新卒でBtoBマーケティング支援会社に入社し、IT製品比較サイトの事業責任者をしていました。その後は、同社の執行役員、子会社の取締役を勤め、IPOの経験を経て、2022年4月に独立。株式会社LOOVを設立しました。

ーLOOVのような、BtoB営業担当者向けのインタラクティブ動画プラットフォームは日本ではあまりメジャーなサービスがないと思いますが、なぜこのようなプロダクトで起業しようと考えたのでしょうか?

一番のきっかけは、新卒で働き始めた時から感じていたBtoB界隈のデジタルリテラシーの低さでした。私が長年、働いてきたBtoBのセールス/マーケティング界隈では、まだまだITツールの活用が未だに進んでいない企業が多く、非効率だと感じていました。

実は国内に営業担当者って相当な数がいますが、この非効率な部分を改善できたら、生産性も向上し日本全体へのインパクトも大きいと思っていて。その中で、数年前にインタラクティブ動画が欧米で主流になり始めているというのを知って、国内展開をしたいなと思い起業に至りました。

ーBtoB界隈での実体験がきっかけでインタラクティブ動画での起業に踏み切られたんですね。営業現場での動画需要は昔からあったのでしょうか?

潜在的な需要は以前からあったと思います。そもそも、「この資料だけじゃ伝わらないだろうなぁ」と思いながら見込み客に商材資料を送っている営業担当者って多いと思います。また、前職でビジネスパーソン向けの動画メディアを立ち上げたんですが、僕らの想像以上にそこでの動画視聴数が多かったんですよ。

なので確実にビジネス領域でも、「本当は動画で見たい人」も「本当は動画で見せたい人」も増えている実感はあったんですが、売り手のスキルがやっぱりなかなか付いてこれてない現状がありました。その買い手のニーズに売り手が答えられるようにしてあげたいという思いも前職の時から持っていましたね。

ー以前から動画利活用に対する思いを持ってLOOVを開発されたとのことですが、LOOVの特徴について詳しく教えていただけますか?

LOOVの特徴は大きく分けて三つあります。
まず1つが、動画制作が簡単で、動画ソフト等に詳しくないセールス・マーケター担当の方でも、簡単に動画作成できます。 また人の顔をワイプのように出しながらオンラインセミナーのような形で動画を録画していただくこともできます。

あとは最近リリースした新機能の一部ですが、動画化したい資料をアップロードしていただくと、AIが動画構成を作ってくれます。それがメールで届くので、それに沿って話すだけで動画として成り立つ形で簡単に作れます。

また喋ること自体もAIに任せることもできるので、動画台本をAIに作ってもらってAIに喋ってもらって、ほぼ工数掛けずに動画作成ができます。

引用:株式会社LOOV https://loov-video.com/

次の特徴は、相手に合わせて動画内容をパーソナライズできる点です。
こちらは動画の最中に設問を出すことができ、設問の回答結果によって視聴者に合った動画を再生することができます。

BtoBの商材ですと、複数部署にまたがって購買を検討したり、色々な立場の方が検討に関わる可能性があります。

例えば、「決済者」と「現場で実際に導入したツールを使う方」が、導入検討時に知りたいポイントや情報ってまったく違うんですね。ただ、売り手の資料って誰が見ても違和感のないように内容が当たり障りのない感じになってしまいます。

LOOVを使えば、相手に合わせて動画の内容を適切な内容に変えられるので、商材の情報が適切に伝わらないが故に、知らないうちにコンペで負けていた等ということが無くなるというのが2つ目のポイントです。

提供:株式会社LOOV

そして最後の特徴は動画の中でコンバージョンまで誘導できる点です。
資料ダウンロードセミナーの申し込みへの誘導、あとはアポイントの日程調整を動画内で促すことができます。動画を見ている相手に対して、シームレスにワンストップで誘導ができるので非常に成果が上がります。

こういった特徴を使っていただくことで、コンバージョン到達の可能性を高めることができるうえ、動画をサイトに置いたり、メールでお客様にお送りしたり、PDFの資料にも設置して活用していただけます。

ー簡単に動画が作成できるだけでなく、ビジネスチャンスも広げることができる機能が勢揃いしているんですね。

4月のプロダクト本リリースから多くの企業に導入いただいているとのことですが、実際に利用されている企業様からはどのような声がありますか?

いただいた感想は大きく二つあります。1つは、活字の限界を突破出来ましたというようなお声を頂きましたね。BtoB商材ってそもそも複雑で詳細までわかりにくいじゃないですか。

自社サイトや資料は見てくれたけど、「よくわからないから、やめておこう」みたいな、今まで逃してしまっていた顧客層にリーチ出来るようになりましたという感想はかなり多く頂くことができていますね。
 
そのほかには、動画内で設問が出せる特徴に付随するんですが、お客様によって適切な情報のみを届ける事ができるというのが嬉しいというお声も頂きます。

ずっと営業担当者含め売り手の会社の方々は、相手に合わせて訴求を変えたいと感じていらっしゃって。 ただ今まではやりようがなかったので、ひたすら電話でフォローするしかなかったところをLOOVで半自動的に相手に合わせて、動画内の訴求内容が変えられるので喜んでいただいています。
一部のお客様は、動画版チャットbotと呼んでくださっていますね。

ー今までにない革新的な営業向け動画プラットフォームをみなさんポジティブに体感されているんですね!ここからはBtoB動画商材の市場について色々伺いたいと思います。

欧米ではインタラクティブ動画が主流になりつつあり、今後日本でも動画需要が増えていくと思います。内田さんは日本の市場における現状と今後どのような変化があるとお考えですか?

実際にサービス資料を動画で見たいっていう買い手の方は、日本でもめちゃくちゃ増えていると思います。実際に僕らが以前に約700名の購買検討経験者対象にアンケートを取った際、91%の方が動画で視聴したいと回答されていたので、加速度的にも動画ニーズはこれからも増えていくと思いますね。

提供:株式会社LOOV

今後のマーケットの拡大の鍵は、買い手の動画で見たい需要にしっかりと売り手が応えられるソリューションが世の中に増えていくかどうかだと感じますね。ここに関しては、既に欧米でのマーケットは大きいので、国内でも似た現象が起きるだろうなと僕らは考えています。
 
あとは、若年層は購買検討の際に動画視聴したいと答えた割合がほぼ100%に近かったので、今後5年10年経って、今の若年層が上の年齢層に上がってくると自ずと動画利用が増えると予想しています。
 
ー欧米の様に日本でも動画が営業現場で使われる未来が近づいてきているのですね!貴社の将来の展望についても教えてください。
 
一番は早くマーケットをとれるかのスピード感が、今後の当社の強みに繋がってくると思います。

新機能のAIにも関連するんですが、お客様が増えていき、データが貯まれば貯まるほど、動画を作るにあたっての提案やフォローアップの精度が上がっていきます。

ですので、最初にお客様を増やせるとそのデータ資産をよりマネタイズしていくことが可能になるので、そこを取れるかが勝負かなと考えていますね。

ー昨年12月にシードラウンドで4500万円の資金調達を実施されてから、今年4月に本リリース、そして新機能の追加までの一連のスピード感を感じました。このようなスピード感をもって取り組まれている背景はなんでしょうか?

現状、正社員を意図的にあまり増やさずに、必要に応じて外部のプロフェッショナルの方に業務委託という形で参画いただいて、業務をお願いしている部分がスピード感に関しては大きいかもしれないですね。

なぜこのやり方をしているかというと、シード期のスタートアップは、短いスパンで「最も必要な人材のスキル」が変わります。

例えば、開発側で言えば、この1ヶ月間はフロント側に強いエンジニアチームが必要で、来月はバックエンド側に強いエンジニアチームを組成する必要がある。といったイメージです。

これは、ビジネス側でも一緒で、あるタイミングではマーケティング施策に注力し、またあるタイミングでは代わりにアウトバウンドの優先順位を上げるという事もあります。

全ての業務領域で活躍できる人材やチームはいないので、必要なタイミングで、必要なチームのみをスピーディに組成するという事に拘っています。

それを繰り返すサイクルをうまくマネジメントできているが故に、事業的なスピードを担保することができているのだと思いますね。

ー フェーズに合わせてより必要なメンバーが変わってくるのですね!これまで苦労したされたり、ボードメンバー同士でぶつかったりした経験はありますか?
 
これがありがたいことに、ボードメンバー同士でぶつかったことはないですね(笑)なるべく定量的に理論的に論理的に物事を判断していこうという認識がチーム内であるので、あまり感情論で会話をしないですね。

ですので結果論にはなるんですが、揉めるのも時間を消費してしまうので、ボード3人がほぼもめないで同じ方向に全速で走れているっていうのも、スピード感を保っている理由の一つかもしれないです。

ー今後、資金調達や事業について目指すところがあれば教えてください。
 
必要に応じて、追加での資金調達も行いながら、これからはさらに成長スピードを加速していきたいと考えています。
 
数年後の展望としては、まず国内のマーケットをベンチマークしていますが将来的には海外展開もスコープに入れています。
国内での展望は2つあります。

1つ目はLOOVのプロダクト自体をBtoB側だけではなく、BtoC市場にも横展開していきたいと考えています。マーケットの大きさで考えると、BtoC市場の方が大きいのでLOOVを横展開していきたいです。
 
2つ目は、LOOVで作成していただいた動画コンテンツをメディアサイトとして集約して、BtoBサービス専門動画メディアを立ち上げる構想を持っています。元々IT製品比較サイトの立ち上げからグロースまでの事業責任者をしてたので、その経験と知見を活かしながらマネタイズのキャッシュポイントを増やしていけたらと考えています。
 
ー最近は動画から検索することも多いですし、確実に”動画”始まりの動線ができていることを実感しています!

では最後に、内田さんの起業やビジネスに対する想いを教えてください。

 
基本的に僕って結構、日本という国が好きでして。純粋によく思うのは自分の子供、孫やひ孫に幸せでいてほしいなって思うんですけど(笑)

そのためには日本が貧しい国にならず、みんなが楽しく働ける世界であってほしいなと心から思っているんですね。

テック系の会社がちゃんと大きく育って、世界でも戦うことができる日本初のスタートアップが増えていくことは国にとってもハッピーだと考えています。それを一社でも多く増やせるのに貢献できたらいいなあという想いがあります。
 
ー日本の将来を支えていきたい内田さんの情熱が、LOOV開発に繋がっているんですね!LOOVで変わっていく日本のBtoB業界の未来が楽しみです。
本日はありがとうございました!

[会社概要]
【会社名】株式会社LOOV
【URL】https://www.loov.co.jp/
【設立年月】2022年4月
【代表者】代表取締役CEO 内田 雅人 
【所在地】〒152-0002 東京都目黒区目黒本町2-4-4

執筆:Startup Logライター 原


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